コンピュータなどのテクノロジーを用いた新しい芸術表現を模索し、その成果を創作や研究、ひいては広く音の世界に応用してゆける広義の「音楽家」を育成することが、国立音楽大学コンピュータ音楽研究室の目標です。

本研究室には、演奏・創作学科コンピュータ音楽専修、専門課程コンピュータ音楽コース、大学院修士課程作曲専攻コンピュータ音楽コース、大学院博士後期課程創作領域コンピュータ音楽が所属します。
市販のコンピュータ音楽ソフトウェアの習得にとどまらず、Max/MSPなどを用いて自らプログラミングを行えるようになることで、従来の音楽表現の規範から離れた独自のアイデアや可能性を追求します。

すべての学生は、作曲理論やアナリーゼ、音響、録音、PAエンジニアリングなどを、コンピュータ音楽に関わる授業と合わせて学びます。習得した様々な技能を主に作品の創作を通して統合し、その過程で音を扱うことに通底する美意識を洗練させてゆきます。
あくまで音や音楽を軸としながら、学生個々の興味によって映像やパフォーマンス、インタラクティブメディアなども取り入れ、さらに表現領域を広げることも試みます。加えて、創作物を発表するための環境を構築運営することまで含めた、総合的な技能と視座を獲得します。

学外にて年に2回開催しているコンサート「Sonic Interaction」では、作品の出品のみならず、コンサートの企画製作、設営、PA、ステージ転換、照明、マネージメント、チラシ制作や広報などにわたるまで、すべてを学生たちの手で実現させます。発表の場は同時に、それをサポートするための協働の経験を積む機会でもあるのです。
卒業後は、ヤマハやKORGなどの楽器会社、任天堂やソニーなどのゲーム制作会社、NHKや八峰テレビなどの放送会社、PAやMAを手がける音響会社、各種コンテンツの制作会社のほか、DeNAやドワンゴなど一般のIT系企業にも幅広く就職しています。

また、国立音楽大学はもとより東京芸術大学や東京大学など国内の大学院のほか、オランダのハーグ王立音楽院ソノロジー研究所、フランスのイルカム、スイスのバーゼル音楽院、ドイツのベルリン芸術大学やワイマール・バウハウス大学、オーストリアのグラーツ芸術大学、アメリカのコロンビア大学やニューヨーク州立大学などへ留学し、さらなる創作や研究を深める学生も数多くいます。